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”Strato−Crazy”店長KEYのひとり言

Update:2010.02.26 Yamano Gakki "Special" Stratocaster
バンクバー・オリンピック真っ盛り、日本選手の活躍に一喜一憂されていることでしょう。また時差の関係で寝不足な方も多いのではないでしょうか?

今回は70年代後半から80年代初頭に存在します「山野楽器さんの特別仕様」のストラトキャスターに関して書いてみたいと思います。ご存知の通り「山野楽器さん」はフェンダーの正規輸入代理店で、国内販売の正規輸入品はすべて山野楽器さんを通じて販売されています。この形態は現在も変わっておりません。

皆さんは1979年に販売された「25周年アニバーサリー・ストラトキャスター」は既にご存知だと思います。
フェンダーがストラトキャスター生誕25周年の79年に企画・販売した、フェンダー社初のアニバーサリー・モデルとなります。仕様的には通常生産・販売されていたストラトキャスターが3点止の”F”チューナーNeckだったの対し、4点止め1ピース・メイプルのロートマチック・チューナー装着Neckと、記念モデルのために専用開発をした力の入れ様の鳴り物入りで発売されました。塗装に関してもカリフォルニア州の環境規制が厳しくなってきたのう受け、フェンダー社初の「水系塗料」の「パールホワイト」カラーを採用しています。
フェンダー初の水系塗料の「パーツホワイト」は完全に失敗作で、出荷後僅かの期間で塗膜にクラックが発生し、塗膜が剥がれてしまうと言うクレーム問題となり、出荷された大多数がフェンダー社によって回収されています。
その後、フェンダー社は塗装を従来の方法に戻し、ポリウレタン塗装の下地処理の上に、ラッカー塗装で「シルバー」+「クリアー」を塗装した「シルバー・カラー」としてセカンド・バージョンを出荷しています。
現在皆さんが認識されている「25周年アニバーサリー・ストラトキャスター」は、この「シルバー・カラー」のセカンド・バージョンとなります。
フェンダー社が鳴り物入りで発売した「25周年モデル」ですが、”記念限定”と銘打ったにも関わらず、実際には約1万本前後が生産・出荷され、逆に市場の反応は芳しくなく相当数量が在庫で残ったと噂されています。

この「25周年記念モデル」はもちろん山野楽器さんを通じ日本に紹介され、79年にリアルタイムで楽器屋さんの店頭で販売されています。当時の記憶なので多少曖昧になっていますが、通常のストラトが20万円台だったのに対し、「25周年記念モデル」は30万円台と高めの価格設定だったと思います。但し当時は既に「ビンテージ・ギター」が日本でも紹介されており、「フェンダー社もビンテージを意識してNeckに4点止めを採用したんだ・・・」と関心を持った記憶があります。
実際には日本においても「25周年記念モデル」は価格が高かった事もあり、売上げは芳しくなかった様です。大量の在庫を抱えた山野楽器さんは、販売促進の策として「シルバー・カラー」1色だった「25周年記念モデル」にカラー・バリエーションを追加します。
追加されたバリエーションは私が確認出来ている現時点で「ホワイト」と「キャンディー・レッド」2色で、実はこのバリエーション追加は日本のみの対応で、実際には山野楽器さんの指示で、日本国内にて「シルバー・カラー」のBodyの上に塗装を塗り重ねられて誕生した物となります。今回のテーマである”山野楽器さん特別仕様”の誕生となる訳です。

前述の山野楽器さん特別仕様の「ホワイト・カラー」のアニバーサリーModelはかなりの頻度で実際に目にしますので、皆さんも実際にご覧になった方も多いと思います。大概の方が現在流通している「ホワイト・カラー」のアニバーサリーを、初期の「パールホワイト」と誤って認識されている様ですが、実際には初期の「パールホワイト・アニバーサリー」はその大多数がフェンダー社によって回収されていますので、現在殆ど市場には残っていないと思われます。また仮に市場に残っているギターはBodyの塗膜がバリバリに割れかなり厳しい状態になっていると思います。逆に山野楽器さん特別仕様の「ホワイト」は塗膜が割れる事もなく、「シルバー・カラー」が経年変化でトップコートが変色し”ゴールド”や”グリーン”系に変色してしまっているのに対し、かなりキレイな”クリーム色”の状態で現存しているのが特徴となります。

参考までにオリジナルの「パールホワイト」と山野楽器さん特別仕様の「ホワイト」の識別方法ですが、塗膜の状態や実際の色を見れば一目瞭然なのですが、オリジナルを見る機会は殆どなにのが現状なので、シリアルナンバーで判断するのが良いと思います。
「25周年アニバーサリー・ストラト」は独自の「25XXXXX」という6桁シリアル・ナンバーとなっています。最初の2桁の「25」が25周年モデルを指し、残りの4桁が実際のシリアルナンバーとなります。ファースト・バージョンの「パールホワイト」は1000本前後の出荷と言われていますので、シリアル・ナンバーな「250XXX」もしく「251XXX」という事になります。それ以外の桁数が多いシリアル・ナンバーの「ホワイト」は山野楽器さん特別仕様と断言して間違いありません。

「キャンディー・レッド」に関しては、私自身過去に3本しか実際のギターを見た事がなく、実存本数もそれ程多くないと思います。
3本見た内の1本は、当時新品で購入されたオーナーさんに見せて頂いたギターだったのですが、出荷当時の山野楽器さんの保証書等もすべて揃っており、保証書の商品名の欄に「アニバーサリー・ストラトキャスター キャンディー・レッド」とスタンプされていたのを鮮明に記憶しております。

「25周年アニバーサリー・ストラト」はカラー・バリエーション追加の対応の効果もなく、やはり大量在庫問題は解決を見ず、その後82年にはフェンダー社のストラトキャスターがフル・モデルチェンジを迎える事のになります。
ビンテージ・ギターの認知度拡大の流れを受け、従来の3点止めラージ・ヘッドのNeckが4点止め変形スモール・ヘッドに変更され、またブラックで統一されていたプラスチック・パーツがホワイト1色に変更されます。


このフル・モデルチェンジのタイミングに山野楽器さん特別仕様が2種類誕生します。
1本が「25周年アニバーサリー・ストラト」のBody+アッセンブリーに82年モデルチェンジ後のNeckを組み込んだ仕様、もう1本が「フジゲン製(当時のフェンダー・ジャパン)」のBodyに「25周年アニバーサリー・ストラト」のNeckを組み込んだ仕様となります。

最初に書いた仕様は国内にてBody塗装を上塗りし、通常の商品として店頭販売されたようです。USA製品との外観上の相違点は、山野楽器さん特別仕様のプラスチック・パーツが「25周年アニバーサリー」流用のため、オール・ブラックパーツとなる点が挙げられます。
当店にその山野楽器さん特別仕様のワンオーナー・ギターが入荷しましたので以下詳細はご確認下さい。
詳細

後述の「25周年アニバーサリー」ネックが組まれたストラトに関しては、以前当店でも扱った記憶があり、詳細データーを探しているのですが、既に消去してしまったのか今現在見付かりません・・・
記憶を遡る限り、パーツ関係はすべてUSA製(USAフェンダー製ピックアップ、CTS製ポット、CRL製SW)で、4点止めネックプレートにEで始まるシリアル・ナンバーが打刻されていたと思います。
いずれにしても、シリアル#なしのラージ・ヘッドの4点止め1ピース・メイプルNeckで、フェンダー製ロートマチック・チューナー装着、ヘッドの「STRATOCASTER」のロゴの下に小さく「Made In USA」の文字が入りますので直ぐに判りますよ!
本ギターに関しては、山野楽器さんのみの扱いで通常ストラトより多少安めの10万円台の価格設定で、「特価商品」的な扱いで販売されたとの情報がありますが、私自身は当時売られていた現品を目撃していませんので確証はありません。

以上の通り、山野楽器さん特別仕様の日本独自のストラトが存在するのは事実ですが、一般的に本ギターも「フェンダー・オリジナル品」と扱って問題はないと考えます。但しすべての根源が「25周年アニバーサリー・ストラト」の企画・販売価格設定のミス、フェンダーによる生産過剰が引き起こした事は残念でなりませんね!

余談ですが、同様の事象が60年代初頭のイギリスでも発生しています。
60年代初頭のイギリスでは「セルマー社」がフェンダーの正規輸入代理店となっていました。60年代初頭フェンダー社は「カスタムカラー・チャート」を作成し、追加料金にてカラーが選べる体制を取り始めた頃の事です。
「セルマー社」は定期的にフェンダー・セールス社を通じフェンダー・ギターを輸入していましたが、当時のイギリスでは「シャドウズ」のギター・リストのハンク・マービンがブレイクし、彼が使用していたフェスタ・レッドのストラトに人気が集中しました。
「セルマー社」は楽器店よりのフェスタ・レッドのストラト注文に対し在庫が間に合わず、苦肉の策として在庫であったサンバーストた他のカラーのストラトを国内の業者に指示して、フェスタ・レッドを上塗りして出荷した事実が確認されています(厳密にはフェスタ・レッド以外のカラーも同様に塗られた様です・・・)
実際にはイギリスの「セルマー社」にて塗られたカスタムカラーは、フェンダー社が当時使用していたデュポン製塗料とは異なる塗料を使ったとも言われ、現在のビンテージ・マーケットにおいては、それらのカスタムカラーを「セルマー・カラー」と区別して扱うケースが多い様に思われます。(「セルマー・カラー」に関してはフェスタ・レッドに限らず、かなり広範囲のカラーで対応・販売された模様です)
Update:2010.02.13 Fender original "Gold Parts"
今週は火曜日に20度を越える陽気になったかと思えば、翌日から冬に逆戻り・・・今日はミゾレ混じりと体調を維持するのが難しい日々が続きますね〜皆さんは風邪とか引いていませんか?
私は体調が悪くなるのはいつも不思議と定休日の月・火曜日で、気合で寝て治す程度でインフルエンザ等にも無縁な生活を送っています。

今回は74年Blond/Rose Neckのオリジナル・ゴールドパーツ仕様のストラトが入荷したので、ビンテージ・フェンダーにおける「ゴールド・パーツ」に関して書いてみたいと思います。

近年のギターパーツは、普通に楽器屋さんに買いに行っても「シルバー」「ゴールド」場合によっては「ブラック」とカラー・バリエーションが選べ、「ゴールドパーツ」を”珍しい”と感じることは皆無だと思います。
一般にギターパーツが単品で普通に入手出来る環境になったのは70年代中頃からで、それ以前はチューナーやブリッジ、ピックアップ等のパーツを入手する際には、楽器屋さんにお願いしてメーカーから取り寄せる以外に方法はありませんでした。もちろん手に入るのは普通の「シルバー」のパーツのみで「ゴールド」や「ブラック」なんて存在すらしていませんでした・・・

フェンダー製品に絞って過去に遡ると、「ゴールドパーツ」が組み込まれた製品は既に50年代に存在しています。
代表的な仕様は、アッシュBodyの「ブロンド」カラーに「ゴールドパーツ」を組み込んだ通称”マリー・ケイ”と呼ばれるストラトキャスターではないでしょうか・・・ストラトキャスターで「ブロンド」カラーのオーダーを受け始めたのが56年からで、「ゴールドパーツ」装着のストラトも同じく56年頃より存在確認出来ています。私は56年当時のプライス・リストを持っていないので確証はありませんが、「ブロンド」カラーのオーダーを受け始めるタイミングと同時期に「ゴールドパーツ」のオーダーが可能になったと思われます。

他方、ピンク・フロイドのデイヴ・ギルモアが、セイモア・ダンカン氏より購入したシリアル#0001の54年のストラトキャスターは、「デザートサンド」カラーに「ゴールドパーツ」仕様というのは有名で、過去何回もメディアで紹介されています。このギターの「ゴールドパーツ」がリメッキ(ニッケルパーツを後年ゴールドにメッキをし直す)ではないとした場合には、54年には既に「ゴールドパーツ」が存在していた事になります。

もちろん「ゴールドパーツ」のオーダーはストラト以外のギターでも可能でしたが、カタログ上の基本は「ストラトキャスター」「ジャガー」「ジャズマスター」の3機種に限定されていた模様です。
もちろん、ショー展示サンプルを含めテレキャスターやベースギターにも極少数の「ゴールドパーツ」仕様が存在するのは事実ですが、あくまで完全特注仕様と考えた方が良いと思います。また「ゴールドパーツ」そのものが当時としてはかなり高価だったため、スチューデント・ギターの「ムスタング」「ディオソニック」等では存在しなかったと思われます。

参考までに手持ちの64年のプライス・リストでの「ゴールドパーツ」の価格設定は以下の通りとなります。(すべてケースは別売り)
*ジャガー:サンバースト $379.50、カスタムカラー $398.49、カスタムカラー+ゴールドパーツ $456.88
*ジャズマスター:サンバースト $349.50、カスタムカラー $366.97、カスタムカラー+ゴールドパーツ $420.20
*ストラトキャスター:サンバースト $289.50、カスタムカラー $303.97、カスタムカラー+ゴールドパーツ $349.50
以上の通り、「ゴールドパーツ」に対するエキストラ・コストの設定はかなり高く、よって注文する人間も少なく、結果的に昨今のビンテージ・ギター市場では”レア・スペック”となり、コンディションが良いギターの場合、相当なプライスが付いてしまう結果となる訳です。

50年代から存在している「ゴールドパーツ」仕様ですが、ストラトに限定して見た場合、やはり56年製はかなり本数が少なく、57・58年製で若干存在数量が増えている様に思われます。またネックがメイプル1ピースからスラブ貼りのローズに変更された59年〜62年の間では、50年代のメイプルNeck期に比べ逆に現存数がかなり少ない様に思われます。
63〜66年の時期はカスタムカラーの本数もスラブNeck期に比べ圧倒的に増え、それに伴って確認出来る「ゴールドパーツ」仕様も確実に増えています。

逆にヘッドロゴが通称「モダン・ロゴ」と呼ばれる68年後半以降、「ゴールドパーツ」仕様のストラトの存在は殆ど確認出来なくなります。
手元に70年・71年・72年・73年のプライス・リストがありますが、70年に以前は完全特注扱いだった「メイプルNeck」が選択可能となる反面、隅々まで見ても「ゴールドパーツ」に関する記述を見つける事はできません。
特に71年後半に3ボルトのブレット・ヘッドNeckに移行してからは、今回入荷した74年ブロンド以外では、ウォールナット・カラーの写真を書籍で確認出来た程度で、まったくと言って良い程存在していないのではないかと思われます。

その後シリアル#がヘッドに移行した77年以降も同様で、81年に「ゴールド・ストラト」や「ウェールナット・ストラト」が世に出るまで、通常のストラトキャスターでの「ゴールドパーツ」仕様は存在しないのではないか・・・と思われる程、私自身書籍を含め目にした事がありません。
以上の通り、50年代〜70年代と現在”ビンテージ”と評価されているストラトキャスターに関して、「ゴールドパーツ」はいつの時代でも”レア・スペック”である事に間違いはありません!

ゴージャスな雰囲気を醸し出す「ゴールドパーツ」は、通常の「シルバー・パーツ」(時代によってニッケル・メッキもしくはクローム・メッキ)の上に、更に21金メッキが施されています。但しその金メッキの膜圧は極めて薄く、使用する過程にて金メッキが剥げてしまうという欠点も併せ持っています。普通に使用されている状態でも、普段からチューニングする際に必ず触れる箇所のペグ・ヘッドや、Playする際に手を置くブリッジのサドル、その他ではストラップ・ピン等は特に金メッキが落ちやすい箇所となります。
また金属パーツが曇ったり汚れたため、軽く金属研き粉を付けて拭いただけでも、一瞬にして金メッキは取れてしまう弱さを持っているので、所有されている方は要注意です。
軽く乾拭きする程度では落ちませんので、常にメッキに曇りが出ない様に乾拭きをして、コンディションの維持に気を付けて下さい!

また、Playを楽しまれたい方には、チューナー、ブリッジ、トレモロアーム、ストラップ・ピン等のダメージを受け易い箇所のオリジナル・ゴールドパーツをリイシュー物のゴールドパーツに予め交換して普段演奏され、オリジナル・パーツは外して保管して置く事もお奨めです。
Update:2010.02.06 Fender "Black" Color
今回は当店に久し振りにオリジナル・カスタムカラーの”BLACK”が入荷した事もあり、フェンダー社の「ブラック・カラー」に関して書いてみます。

今皆さんがギターのBodyカラーとして先ず思い付くのが「サンバースト」「ホワイト」そして「ブラック
」ではないでしょうか?実際私の経験上のこの3色のギターは所有していても飽きが来ない、今では普遍的なカラーではないかと思います。
但しこと「ビンテージ・ギター」の場合には少し事情が変わってきます。

フェンダーの場合、50年に初のソリッド・ボディー・エレクトリックギターとして発売された「ブロードキャスター」(後のテレキャスター)が「ブロンド」という白系フィニッシュで始まり、その後発売された「プレジション・ベース」も同様にに「ブロンド」カラー、54年に発売された「ストラトキャスター」で初めて「サンバースト」カラーが採用されています。また「ストラトキャスター」に関しては、56年から10%の追加料金で「テレキャスター」と同じ「ブロンド」カラーをオーダーする事が可能になります。
その後フェンダー社は1960年に「カスタムカラー・チャート」を作製しディーラーに配布し、10%の追加料金ですべての機種にカラー・チャート上の12色+ブロンド(テレキャスターの場合サンバースト)のBodyカラーに対応する体制となります。
他方、既にご存知の方も多いと思いますが、50年代でも標準カラーである「ブロンド」や「サンバースト」以外のBodyカラーを持ったギターは少数ですが存在するのも事実です。これらのギターは、ミュージシャンが直接フェンダー社にオーダーした、文字通りの「カスタムカラー」扱いとなります。

今回のテーマである「ブラック」カラーも、1960年の「カスタムカラー・チャート」に初めて紹介され、以降は63・65・66年とチャートが改定されても存続し続け、1975年にはフェンダー社が「カスタムカラー」という概念を廃止し、正式に標準カタログ色となり、現在に至ります。
但し過去の資料を紐解いて見ると、1950年に発表された「エスクワイヤー」(Bodyはパイン材で、1PU仕様、1ピース・メイプルNeckにはトラスト・ロッドが仕込まれていなかったと言われています)のBodyカラーは「ブラック」となっています。
また「ストラトキャスター」の「ブラック」の場合、ジーン・ヴィンセント&ブルー・キャップスのギタリスト、ハワード・A・リードが直接フェンダー社にオーダーした55年製が手元の資料上では一番古いと思われます。

ミュージシャンのオーダー物の50年代カスタムカラーを除き、フェンダー社が「カスタムカラー・チャート」を発行した1960年以降も、「ブラック」カラーのギターはすべてのフェンダー・ギターにおいて、他のカラーに比べると極端に数が少ないのが実情です。今ではポピュラーな「ブラック」のBodyカラーが、当時はかなり特殊だったのでしょう・・・よって普遍的なBodyカラーである「ブラック」が、ヴィンテージ・ギターの世界では”スーパー・レアカラー”扱いとなり、特に65年以前のPre−CBS期に於いては標準カラーの「サンバースト」の3〜4倍、比較的多い白系カラーの2〜3倍という、価格設定となってしまいます。

当時お互いの意識していたギブソン社に於いても、「エボニー」という名称で「レスポール・カスタム」を50年代にブラック・カラーで世に送り出していますが、その他のギターに於いて「ブラック」はアコースティックの「エバリ・ブラザーズ」以外には、完全特注と思われる固体意外には存在しません。

個人的に「ブラック」カラーが好きな私なりに、以前からその背景を考察し、ある仮説に至っています。
60年代中頃までの世間一般はテレビ放送、雑誌のグラビア写真、一般写真すべてが「白・黒」の世界となります。もちろん「白・黒」でも濃淡の関係で、ある程度色は表現できますが、「ブラック」は”黒”以外の何者でもないため、「ブラック」Bodyのギターは、当時のミュージシャンには相当地味感じられ、避けられたのではないかと思われます。
(「白・黒」世界の逸話としては、ギブソン社のレスポール・スペシャル&ジュニアの「TVイエロー」が、通常の「ホワイト」の場合、撮影時のライトの影響でハレーションを起こしてしまう為、写り込みを良くするカラーとして開発された・・・という話は有名ですよね!)

一般のユーザー心理は、60年代も今も変わらず「有名ミュージシャンと同じ楽器・カラーの物が欲しい」というのが基本ですから、ミュージシャンが避け、メディア露出が少ないカラーは、当然当時は人気がなくオーダーもされなかったと思われます。その結果出荷本数が少なく今となっては”レアカラー”となってしまう訳です。

同様に67・68年頃からメディアのカラー(総天然色)化が急速に広まり、その浸透と相まって「ブラック」カラーのギターも徐々にミュージシャンに広まり、そのミュージシャンが手にした姿を見た一般ユーザーにも広まり、市民権を得、その後普遍的なBodyカラーの地位を築いたと想像されます。(現に「ストラトキャスター」に於いても、モダンロゴに移行された68年後期以降、「ブラック」カラーは一気に現存数が増します)
Update:2010.02.02 ジェームス・キャメロン監督作品
「アバター」
毎月1日は「映画の日」・・・という事で2月1日(月)に今話題のジェームス・キャメロン監督作品の「アバター」観て来ました。
私は基本的にギターや音楽以外では無趣味なのですが、普段から本を読むのと映画を観るのは好きで、映画に関しては月1度程度は近くの映画館に観に行く様にしています。
それにしても近年シネコンが普及し、ネットで観たい映画の座席予約が出来て本当に便利になりましたよね!

(開演1時間前に劇場に言って通路に並んで待つ・・・今となっては懐かしいですね)

普段から映画を観に行くのはお店が休みの月・火曜日なのと、私は原則”洋画”しか映画館では観ないので、邦画人気の昨今では、上映時間になっても観客は私を含めて数名・・・というパターンが多いのですが、流石に昨日の「アバター」は今話題の映画という事と、「映画の日」が重なり、場内は相当に混んでいました。

私は「3D・字幕版」を選択して観たのですが、まずは手放しで「良かった」と思います。
3D自体は観ている限りそれ程実感はなかったのですが、やはりCGを含めお金と時間を掛けて丁寧に作り込まれている印象を受けました。
但し、正直STORY的にはかなり”ベタ”で、陳腐感は否めないと思います。でもある程度先が読めてしまうSTORY展開をして、約3時間という時間を長く感じさせないのは、やはりさすがにジェームス・キャメロンが万を辞して世に送り出し作品・・・と言う事でしょうか。
アカデミー賞最有力候補と言われていますが、作品賞を含め複数賞は受賞してもおかしくない作品だと思います。
まだご覧になっておられない方は、騙されたと思って是非劇場で「3Dバージョン」をご覧になって下さい。
映画はDVDレンタルで十分!とお考えの方々も多いと思いますが、、本作品はやはりお金を払っても、劇場の大きな画面としっかりした音響設備で見た方が数倍楽しめますよ〜
(余談ですが、私は同じ理由で邦画はほぼ100%劇場では観ません。DVDレンタルはWOWWOWもしくはケーブルで放映される迄待ちます)


それにしても最近は邦画人気に押され、洋画の公開本数が激減し、上演されても早ければ2週間程度で打ち切りというパターンも多く、洋画ファンとしては寂しい限りです。
反面、昨年暮れと年明けに観た「パブリック・エネミー」や「2012」などは”話題作”としてメディアで紹介されていましたが、実際に観終わった時の不完全燃焼感を考えると、邦画人気というのも否定出来ない複雑な気持ちです。


最近ではブルース・ウィルス主演の「サロゲート」が気になっています。
早く観ないと打ち切りになりそうなので、来週2連荘にはなりますが観に行こうか・・・と考えています。(笑)
Update:2010.01.19 神田のB級グルメ
昨日から寒さもちょっと一段落し、日差しが出ている日中に電車に乗るとポカポカ陽気と電車の心地よい揺れとの相乗効果でウトウトを通り過ぎて「爆睡」してしまいます(笑)
今日は定休日なのですが、年明けからバタバタの連続でじっくり腰を据えてこなす仕事が手に付かず、休日出勤してあれこれと溜まった仕事を処理しています。
誰も居ないショップに1人で居ると妙に落ち着きます・・・やはり自分の”城”だからなのでしょうかね!
何か考え事をする時は、カウンターに座ってぼ〜と壁のギターを眺めて過ごすのが結構好きなんですよ(笑)

さて今回は標題の通り、お店近くの美味しいお店を何店か紹介させて頂きましょう!
私の趣味はストラトキャスターの収集で、これは仕事にしてしまい今では趣味とは言えません。もちろんギター収集以前にバンド活動が一番なのですが、お店を開業以来バンド・メンバーとは休みが合わず活動休止状態が続いています。そんな私ですが、昔から美味しいモノを食べるのが大好きで、この趣味?今でも機会があれば貪欲に続けています。
(蛇足ですが、普段TVを殆ど観ない私ですが、気になるグルメ番組は録画して楽しんでします)

「Strato−Crazy」のある神田はまさにサラリーマン・OLの街で、安くて美味しいお店が沢山あります。また神田は江戸に遡って歴史のある街で、”老舗”と呼ばれるお店も多数存在している、食べ物好きにはタマラナイ街ですよ!
私自身は「食べるのが好き」と言っても、俗に言う「B級グルメ」派で庶民的な料理に気持ちが行ってしまいます。

先ずご紹介したいのは「鰻 きくかわ」さんです。
JR神田駅の北口を出て、中央通りを秋葉原方向に歩き最初の交差点の角にあり、この角と右に曲がると「Strato-Crazy」となります。
(ショップの場所をお電話でご案内する際にも、目印としてお話するので、お聞き覚えのある方もおられるでしょうね)

かなり歴史のあるお店で、遠方からも食べに来られる方も多いみたいで、鰻のベスト・シーズンの夏は、土日は昼から閉店時まで行列が絶える事はありません。
土用の丑の日には、余程気合を入れて並ばないと食べれないと思いますよ・・・

お奨めはもちろん「うな重」です!
ランクは3段階ありますが、一番安い(イ)で十分堪能出来ます!
(お値段は肝吸い、香の物、ライチが付いて\2,800弱です)
重を開けると中に納まりきれず折り返しになっている鰻の大きさに先ずは驚かされ、口に運んでその柔らかさと、タレとご飯のマッチングに唸らせられますよ!

平日もお昼時はいつも込んでいて、1階・2階共に”相席”となってしまいます。
ゆっくり堪能したいのであれば、平日の3時以降がお奨めです!

お次はとんかつ専門店「梅亭」さんです。
「Strato-Crazy」の道向かえに位置しますので、看板だけは見たことがある方も多いのではないでしょうか?

庶民の味の「とんかつ」ですが、もちろん高級専門店も否定はしませんが、「梅亭」さんは”安くて上手い”・・・まさに庶民の味方です。

通常「とんかつ定食」が\750がメインですが、お奨めは「上ヒレかつ定食」\1,200です。
通常の「ヒレかつ定食」が\1,000で、プラス\200で至高の気分が味わえます。先ずオーダーした時点で、間違いなく周囲のお客さんが注目します。そして実際に料理が運ばれて来ると、周囲の目線はピークを迎えます!
皆「上ヒレ」という未知な高級料理が一体どんな物なのか、興味深々なのだと思います(笑)
要は通常の「とんかつ定食」や「ヒレ定食」で十分に美味しいので、敢て「上ヒレ」をオーダーしないんです。でも本当に美味しいですよ!
また、ガッツリ食べたい人には「かつカレー」もお奨めです。お皿に並々盛られたご飯の上に厚めのローズかつが載り、カレーがお皿からこぼれる様にたっぷり掛かっています。キャベツが別に付いて\800
余談ですが、私は「牡蠣アレルギー」なので食べれませんが、冬季限定メニューの「カキフライ」もかなりの人気メニューみたいですよ!
平日のランチ・タイムの12時〜13時半頃までは凄く混みます。また15時〜18時はお昼休みとなりますので要注意です!18時以降はとんかつ屋兼居酒屋の営業となります。
お奨めの時間帯は、平日なら13時半〜14時半です。また神田土曜日も営業していますよ!(日曜日は休みです!)


最後のご紹介は蕎麦屋の「尾張屋総本店」さんです。
「尾張屋」さんは、暖簾分けをしそのお店は関東圏に沢山ありますが、このお店はその大元締めの”本店”となります。
場所は「Strato−Crazy」の道向かえで、前述の「鰻 きくかわ」さんと「梅亭」の間に位置します。
私自身ちゅっと蕎麦を馬鹿にしていて、「食べるならさっと立ち食いで良いか!」と思って思っていましたが、やはりちゃんとしたお蕎麦屋さんの蕎麦は美味しいです!
普通にお奨めは「天麩羅そば」ですが、私は敢て「カレー南蛮」を注文し、さらに「お餅入り」とちょっと通ぶったオーダーをします(笑)
立ち食いに比べれば高いですが、デパートやモールのレストラン街のお蕎麦屋さんと同じ料金と考えると、別格で美味しいですよ!

昨年から神田駅周辺にかなりのラーメン店が出来ました!
このネタは、次の機会にご紹介させて頂きますね〜
Update:2010.01.17 興味深い本の紹介
PINK FLOYD THE BLACK STRAT
年が明けて早2週間、仕事始めの1月6日以降かなり忙しくバタバタしており、中々ブログを更新出来ずすみませんでした!
それにしても、昨今のこの景気で忙しいというのはありがたい事です・・・


昨日・今日と「センター試験」、いよいよ受験シーズン到来ですね!
受験生のお子さんをお持ちの方々は、天気や交通事情を含め気が気ではないでしょうね。
皆さんに良い結果が出る事をお祈りしています。
因みに私の浪人の時から「共通一次試験」として始まり、その後「センター試験」と名を変えて今も続いているこの試験ですが、私が受験をしていた時代は国・公立大学受験のためのものでしたが、昨今では私学受験にも必修試験となった様ですね!
毎年新聞に掲載される受験問題をちょっと目を通しますが、実際に今受験したら何点採れるのでしょうか(笑)


今回は最近読んだ興味深い本について書かせて頂きます。
その名は「PINK FLOYD THE BLACK STRAT」で、ピンク・プロイドのギターのデイヴ・ギルモアの例の「黒いストラト」を1冊の本にまとめた、かなりマニアックな本です。
ギルモア・フリークの方は既にご存知だと思いますが、Fender Custom Shopのデイブ・ギルモア・シグナーチャー・ストラトを購入すると、付属しています。
最近お店の常連さんのご紹介で入手し、一気に読んでしまいました。




ギルモア・ファンでない方も、彼の奏でるストラトの太く伸びやかなトーンに関心のある方は多いと思います。
そんな彼のトレード・マークと言えば、「ライブ・アット・ポンペイ」のDVDでも全編で使用される69年製のBLACK/貼りメイプルNeckのストラトとなります。ポンペイのDVDでは完全にストック状態で使用されていますが、その後度重なるネック交換やモディファイを経て、一時は引退状態となっていましたが、2006年のソロアルバム及び、その後のツアーにて現役復帰を果たし、昨年カスタムショップよりシグネチャー・モデルが発売され、脚光を浴びていますね!
私は2006年4月にLAのコダック・シアターで彼のソロ・ツアーを実際に観ましたが、その際にもストラトに関してはすべてこのBLACK1本を使用していました。
野太く艶やかで色気のあるサウンドを実際に体感し、鳥肌が立ったのを今でも忘れる事はありません!


それ以前のピンク・フロイドのツアーでは、リイシュー物のメイプルNeckのストラトを愛用していましたが、私はトーンの太さから「ミッド・ブースト回路」が組込まれている・・・と信じて疑っていませんでした。



本書はブラック・ストラトを中心にしたストラト遍歴をかなりディープに紹介し、私にとってギルモア・サウンドの謎の一つを解き明かす鍵を提示してくれる1冊でした。今現在の私の出した結論は、ギルモアのあの野太いトーンは、ギターに拠るものではなかった・・・という事になっています。
当時の写真やコンサート・スケジュール、新譜やコンサート・レヴュー等も豊富で、ピンク・フロイドのファンの方にも十分楽しめる内容となっています。
英語も簡単で直ぐに読めてしまうと思います。お勧めの1冊ですよ!


Update:2010.01.08 明けましておめでとうございます!
年末・年始は如何お過ごしでしたか?
今年は休みが短かった・・・とお嘆きの方も多かったのではないでしょうか?

私は従姉妹の結婚式が年末27日にあった関係で、Strato-Crazyの営業は26日までとさせて頂き、長めの休みを取らせて頂きました。
27日にスタッフの忘年会を行いましたが、体調不良で2人欠席と盛り上がりに欠け、この1年を象徴する結末・・・と多少テンションを下げ、29日に大掃除を完了し09年を締めくくらせて頂きました。

31日は例年ですと家の大掃除が終わらず慌しく過ごすのですが、昨年は当初から「大掃除」を断念し通常モードの掃除+窓ガラス・お風呂掃除程度で良し!としたため、夕方にはすべてが終わり「紅白歌合戦」をフルに観る事ができました!(普段Jポップに接していない私には"紅白”は貴重な情報源なんですよ・・・笑)
因みに「いきものがたり」と「レミオロメン」の方がストラトをPlayされていましたね!

私は個人的に「お正月」が大好きなんです!
おせち料理が好きなのもありますが、何と言っても「何もしないで1日ゴロゴロ過ごして世間からお咎めを受けない」のが最高です!と言う訳で、今年も注文したおせち料理を摘みながら元旦は1歩も外に出ずに過ごした(笑)
3賀日日本海側は大荒れだった様ですが、さいたまは穏やかな毎日で3日には「氷川神社」に初詣に出掛け今年の願掛けをし破魔矢を買って好例行事を無事終えました。

5日に一足早くお店の新春開店準備をし、初日の6日は少し早めに家を出て「神田明神」にお参りし、2010年の仕事始めです!
6日は多数のお客さまにご来店頂き、開店当初から閉店までの間終始バタバタとゆっくりお茶を飲む時間も無いほどで、嬉しい仕事始めを迎える事が出来ました!

2009年を振り返れば、この経済事情の中趣味性が強く高額商品となるビンテージ・ギターには厳しい1年でした。
元来海外のお客さまが多い当店の場合、円高が更なる追い討ちになり、国内外共に売上げが激減し、日々のやり繰りに明け暮れる日々が続く苦しい1年でした。
他方では、ギターの価格が多少なりとも下がったためでしょうか、今までは「興味があっても手が出せない」と思っておられた新たなお客様に多数ご来店頂き、来店されるお客さま数だけでは増加したと思われる、嬉しい1年でもありました!

新年を迎えた2010年も、今の経済情勢が劇的に良くなることはないでしょうが、私自身地に足を着けて地道に頑張って行こうと考えております。
”Strato−Crazy”もお陰さまで8年目に突入させて頂きました。
お店の基本的なスタンスは、私自身がコレクターだった時期に思っていた「行きたいギター屋さん」「安心して購入出来るお店」を具現化したもので、在庫商品に関しても委託販売商品を含め、私が自身で検品した上で納得したストラトしか扱わない姿勢を貫いております。
今後もこの姿勢は崩すことなく、世界唯一の「ストラトキャスター専門ショップ」の看板に恥じないショップであり続けたいと思っています。

本年から「Key’s Talking」という形で”ブログ”とは言えませんが、色々な情報や思いを発信していきたいと考えております!
今後とも、よろしくお願い致します!

<追伸>
4月には「Jeff Beck」の来日公演も決まりましたね!もうチケットはゲットされましたか?
私は迷わず4月10日のJCBホール、12・13日の国際フォーラムの東京公演3日間のチケットはゲットしました!
新譜の噂を聞こえる今日この頃・・・今から楽しみにしています。